格安SIM利用者は災害時、大地震がきたときにどう対処するべきか?MVNOのできることできないこと

20160421災害

この記事では格安SIMは災害時にどの程度役に立つのか?どのように使えばいいのか?という内容を書いてます。

格安SIM(MVNO)・格安スマホを使っている私たちは、ドコモなどのキャリア携帯とは少し使い勝手が違うことを理解して契約しています。

それでも、いざというときに使えなくなったら連絡手段のスマホとして役に立ちません。地震や緊急を要すること(119番や110番通報)などでどの程度使えるのか把握しておく必要がありそうです。

キャリアには使えて、格安SIMで使えないことはあるのでしょうか。

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災害伝言掲示板などの安否確認について

私がまず一番最初に心配したのが、災害伝言掲示板などの利用ができるのかどうかということです。

安否確認はどのようにすればいいのでしょうか。

 

固定電話やキャリア携帯は専用ダイアルや音声お届けサービスあり

固定電話では災害用伝言ダイヤル(171)が利用できます。

ドコモ、au、ソフトバンク、ワイモバイルのキャリアでは災害用音声お届けサービスという災害用伝言ダイヤルと同様のサービスが利用できます。

 

しかし、格安SIMの利用者はこれらのサービスを利用できず、音声で安否情報を残すことができません。

 

格安SIMユーザーの安否確認はWeb171を利用する

音声で安否情報を残せない格安SIMユーザーは、データ通信を使った安否確認を行う方法しか選択肢がないので、安否確認は 災害用伝言板(Web171) でメッセージを残す方法がもっとも有力となるでしょう。

災害に遭われた方の安否情報の確認と登録の有無は J-anpi でまとめて確認することができます。(このサイトは災害時のみ開設し、普段は閉じています。)

 

他にはSNSなどを使って安否情報の連絡することになります。これらを使う場合は、普段からどこに安否情報を登録するか決めておくといいでしょう。

 

 

緊急通報について

音声通話付きのSIMであれば119番や110番の緊急通報の利用ができます

ただし、楽天でんわなどの通話料半額アプリを介して利用しようとしたり、050から始まるIP電話からの緊急通報はできません。緊急の場合はアプリや050番号を使わず、090などの通常の電話番号から直接発信してください。

緊急時に通話が混雑した場合は、MVNOはドコモなどキャリア回線と同等の規制が行われます。

ですから、格安SIMだから通話が通じないということはないのでこの点は安心できそうです。

 

しかしMVNOの性質上、データ通信については全国で一度に利用できるデータ通信量に限りがあり、被災地以外のユーザーが回線の利用をを妨げてしまうこともあるようです。

本当に必要な被災地の方たちが回線を使えるように、動画の閲覧やスピードテストなど不要不急の通信は避けるように被災地以外のユーザーが配慮する必要がありますね。

参照:災害時のIIJmioのご利用について

 

 

緊急地震速報について

緊急地震速報でキャリア携帯は音が鳴りますが、SIMフリースマホの端末に格安SIMを差して使っている場合は緊急地震速報の音が鳴らない場合があります

※今までは鳴る場合と鳴らない場合がありましたが、今後はAndroid8.1で標準OSに組み込まれていきます。つまり、Android8.1以上であれば緊急地震速報の音が鳴ります

最新バージョンのスマホを使っていない場合は、災害情報アプリを入れたり、日本気象協会の地震情報発信Twitterアカウント(@tennkijp_jishin)などをフォローして情報を確認するようにしましょう。このアカウントをフォローするとTwitterアラートの設定ができるようです。

 

例外でドコモのスマホ端末にドコモ回線を利用した格安SIMを差している場合は音が鳴ります。

この現象はドコモ端末にIIJmioのSIMを差して使っている私のスマホで確認済です。おそらくドコモだけではなくauのスマホ端末にUQモバイルなどのau回線の格安SIMを差している場合でも同様の現象が起きるのではないかと思われます。(こちらは私が確認できていないのであくまでも予想です。)

 

災害発生時のデータ通信や月額料金の特別措置

災害時に通信環境や料金はどうなるのでしょうか?キャリアでは様々な措置がされています。2016年4月14日に発生した熊本県地震ではどのような措置がされたのか確認してみましょう。

公衆無線LANサービス(無料公衆Wi-Fi)

臨時の公衆無線LANサービス(Wi-Fiスポット)が設置されました。ドコモの利用者に限らず誰でもWi-Fi通信が無料で使えます。

参照:公衆無線LANサービスにおける「00000JAPAN」の運用について

 

速度制限の解除などのキャリアとMVNOの措置

NTTドコモでは2016年4月18日から4月30日まで契約プランのデータ容量を超えた場合でも速度制限なくデータ通信が利用可能、利用料金を窓口で支払っている場合に支払期限の延期、携帯端末の故障修理代金の一部を減額、付属品(ACアダプタ等)の無償提供、端末購入時の特別割引、契約事務手数料などの無料化などが行われています。

参考:平成28年熊本県熊本地方の地震に係る災害救助法適用地域のお客さまに対する支援措置を追加

 

SoftBankでは利用料金を窓口で支払っている場合に支払期限の延期や、端末の無償交換または一部減免などが行われています。

参考:平成28年熊本地震の影響に伴う支援措置について

 

auでは利用料金を窓口で支払っている場合に支払期限の延期や、端末修理費用の軽減、携帯電話の貸し出しなどが行われています。

参考:平成28年熊本地震における被害への支援について 通信料金などの支援措置

 

MVNOではmineoが2GBのパケットギフト(通信料2GB増量)の支援措置をしています。他MVNOは私が確認したところ現時点ではなさそうです。

詳細:月額756円(税込)からの格安スマホmineo

 

災害時の措置で見ると、MVNOを選択するとどうしてもサポートが手薄になってしまうのはやむを得ないのかもしれません。キャリア各社の対応と比べると端末の貸し出しや新規購入の割引などはありません。

MVNOとの回線契約は、安い料金の代償として災害時にできないことがあるということを理解して割り切るしかなさそうです。

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